SCMトレードオフ問題に関する教材開発とその有効性の検証

 SCM人材の育成で必要となるトレードオフ問題の理解には経験学習が必要となりますが、その機会の確保は難しいといわれています。秋川研究室では、仮想体験でSCMのトレードオフ問題の学習機会を提供するコンピュータシミュレーションゲームを開発し、その有効性の検証を行いました。
  ゲームは、ウェブプログラムで作成されたサプライチェーン仮想環境を生成するシミュレータと、意思決定を規定するルールから構成されます。学習者は営業、物流、製造、購買の4つの部門を分担して、サプライチェーンの協調的意思決定をしていくことの仮想経験を行うことができます。学習者には部門間の利害対立に基づくトレードオフを協調学習によって克服することが求められますが、そのような経験に基づく学習がSCM知識の基礎となります。
 利用実験から学習効果の存在を検証し、その有用性を確認を行いました。以上の詳細については経営情報学会誌に掲載された論文(「SCMトレードオフ問題に関する教材の開発とその有効性の検証」『経営情報学会誌』、第20号第3巻、125-147頁、2011年)をご覧ください。

シミュレーション内での関係図