都市団地の買い物弱者へ向けた食の提供とコミュニティの再建(2014)

要旨
  買い物弱者は日常の買い物に障害が生まれ、生きていくうえでは欠かすことのできない食事をとることさえ困難な状況にあり、その割合の大半を高齢者が占めている。そして高齢化が急速に進でいることや医療の発達により平均寿命が延びていることから買い物弱者が増加すると予測され、地域のコミュニティの消失などにより、この問題は今後ますます深刻な問題になっていくと考えられる。特に都市団地は高齢者の人口が多く、階段などによる高低差があることもあって外出しづらい環境にあり、買い物問題が深刻化しつつある。その解決の一手として高齢者へお惣菜を移動販売することで、食と生きがいの提供を行う。その際地域で収穫された農産物を使用し、ブランド化を行うことで、事業維持と地域活性化を目指す。また、簡単な調理や販売などに関しては、高齢者に運営に参加してもらうことでより生きがいを感じてもらうことができる。本論文では、都内でも高齢化率が極めて高い世田谷区に位置する大蔵団地を例に話を進めていく。

インナー大会におけるプレゼンテーション(youtubeより)